現社T

1_現代社会における人間と文化


1.大衆社会とは生活様式や思考が均質化された不特定多数の大衆が中心をなす社会をいう。

2.日本人に多く、自分の生活水準が特別高くも低くもない中程度であるという意識を普通意識という。

3.巨大化、複雑化した組織を、その目的に応じて効率的・合理的に運営させるための制度を官僚制といい、ドイツの社会学者マックス=ウェーバーが明らかにした。

4.管理社会とは、社会や巨大な組織の中で個人の行動や思考が直接・間接的に統制されるような社会をいう。

5.アメリカの社会学者リースマンは、現代社会の複雑化した中で主体性を失って疎外感を抱く大衆を孤独な群集と呼んだ。

6.情報化社会において、情報は製品や資源以上に重要な価値を持つ。アメリカの社会学者ベルはこのように工業化社会の後に形成される社会を脱工業化社会と呼んだ。

7.アメリカの社会学者リースマンは人間の社会的性格を、近代以前に多く見られる伝統志向型、近代に見られる内部志向型、現代社会に見られる他人志向型に分類した。

8.文化の特性は、伝統文化から現代文化までの根底にある基層文化と、その上に発現する表層文化とに大別される。

9.日本の文化は基層文化の上に東西の習俗や文化が混合した重層文化、あるいは雑種文化と言える。

10.日本文化の伝統として、上下関係を重んじるタテ社会や「ウチ」と「ソト」、「ホンネ」と「タテマエ」が確立されたムラ社会がある。

11.いくらボーダレス時代が叫ばれていても、文化というものは特定の地域で長い歴史の中形成されてきたものであるから、異文化と触れたときにどうしても自民族中心主義、いわゆるエスノセントリズムに陥ってしまう。

12.全人口に占める、65才以上の比率が%以上になった社会を高齢化社会と言い、14%を越えると高齢社会と呼ばれる。日本は1970年に高齢化社会、1994年に高齢社会となった。

13.合計特殊出生率低下の背景には、女性の高学歴化による晩婚化、結婚と育児の生活に満足しない女性の増加、教育費の増大などが挙げられる。

14.西欧の考え方に従えば、人間の思考法は「科学的」なものと「哲学的」なものとに二分される。前者はベーコンの説いた帰納法(イギリス経験)論に見られ、後者はデカルトの説いた演繹法(大陸合理)論に見られる。

15.ミルやベンサムに見られる功利主義は人間の幸福や快楽を追及する手段を考える。

16.ドイツ観念論のカントは「なんじ〜すべし」という定言命法を掲げ、道徳に基づく理性に従うことが善意志だとした。

17.マルクスは社会主義に基づく平等社会を実現すれば、資本主義における労働疎外を克服できるとした。

18.プラグマティズムは経験論の伝統を受け継ぎ、アメリカで試行錯誤の行動を重視するフロンティア精神を基盤に成立した。 言葉の意味の明晰化を求めたパースの科学的認識の方法論に始まり、ジェームズの有用主義、デューイの道具主義として普及した。

19.実存主義は、現代社会において人間性を喪失している状態から自己の存在意義を明確にしようと試みる。

20.自己存在を神との関係で捉える有神論的実存主義者はキルケゴールヤスパースに代表され、 社会との関係で捉える無神論的実存主義者はニーチェサルトルに代表される。

21.ルソーは、青年期を男性あるいは女性として新たに誕生する時期だと位置づけ、第二の誕生と呼んだ。

22.エリクソンは、青年期は修行中の身であるから社会的義務や責任が免除される猶予期間であるとし、心理社会的モラトリアムと呼んだ。

23.レヴィンは、青年を大人でも子供でもなく、両面を持ち合わせている存在である境界人、またはマージナルマンと呼んだ。

24.アメリカの心理学者マズローは、人間の欲求は以下のようになっていると示した。

高次 自己実現の欲求
↑  自尊の欲求
   所属と愛情の欲求
↓  安全の欲求
低次 生理的な欲求


2_環境と人間生活



1.世界人口会議の第一回は1974年、ルーマニアのブカレストで開催された。

2.第二回は1984年にメキシコシティで開かれ、人口抑制も開発もという考えが定着した。

3.第三回は1994年にカイロで開かれ、リプロダクティブ=ヘルス=ライツが採択された。

4.日本の食糧自給率は約40%と低いため、食料の輸入を制限する食糧安全保障論が主張されている。

5.1993年、コメの市場開放への移行がGATTウルグアイラウンドで決定された。

6.1987年、オゾン層保護に関するウィーン条約のヘルシンキ宣言では特定フロンガスの全廃が掲げられた。 それに先立つモントリオール議定書では10年間で半減を目指すことが掲げられた。

7.環境問題を扱った、1972年にスウェーデンのストックホルムで開かれた国連人間環境会議では、かけがえのない地球 がスローガンとなり、人間環境宣言が採択された。

8.1973年、ナイロビを本部に持つ国連環境計画発足。

9.1989年、アラスカ沖でタンカーの原油流出事故が起こったのをきっかけに、 環境に配慮することも企業の社会的責任だとするバルディーズの原則が生まれている。

10.1992年にはリオデジャネイロ地球サミットが開かれ、この会議で出されたリオ宣言には持続可能な開発を目指すことが謳われている。

11.地球サミットで採択された、大気保全、砂漠化の防止、海洋保護など具体的な行動を示した計画をアジェンダ21という。

12.有害廃棄物の越境を禁止する条約をバーゼル条約、海洋投棄を禁止する条約をロンドン条約という。

13.京都議定書は、地球サミットにおいて地球温暖化の防止を目標として締結された気候変動枠組み条約の具体的な取り組みを規定したものである。

14.京都会議で設定された温室効果ガスの排出削減目標値は、EUが%、アメリカが%、日本が%、発展途上国は設定無しであった。

15.地球サミットでは、「気候変動枠組み条約」の他に、生物資源を持続的に利用するとともに、遺伝子資源から得られる利益の公正な分配を目的としている「生物学的多様性保護条約」が採択された。

16.野生動物の国際取引を輸出国と輸入国が協力して規制することで、絶滅の恐れがある野生動物の保護を目的とした条約をワシントン条約という。

17.渡り鳥などの生息地として重要度の高い湿地を登録し保護することで、生態系の維持を目指した条約をラムサール条約という。

18.1967年、公害対策を総合的に推進するために制定された法を公害対策基本法といい、1971年には環境行政を一元化して行うための官庁として環境庁も設置された。

19.公害規制は、公害の予防や公害が発生したときの損害賠償や保障は企業の責任にあるとする汚染者負担の原則に従っている。

20.1993年に公害対策基本法や自然環境保全法を発展的に解消する形で制定された法を環境基本法という。

21.1997年に制定された、開発が環境に与える影響を予測・評価すべしという法を環境アセスメント法という。

22.次の事象は典型七公害の中に含まれるか。

大気汚染  (
地下水汚染 (×
土壌汚染  (
水質汚濁  (

23.開発から自然環境や史跡を守るため、住民が資金を出して購入、保護、管理する運動をナショナル・トラスト)運動といい、 具体的な例では北海道での知床国立公園内100平方メートル運動や埼玉のトトロの森運動が有名である。


3_追加問題



24.当人の意志に関わらず、当人の利益のためにあらゆる干渉ができるとする考え方をパターナリズムという。

25.回復の見込みのない末期患者が安らかな死を迎えるための介護をターミナル・ケアまたはホスピス・ケアという。

26.小学校中学年から中学校にかけて、仲間遊びに必要な行動の仕方を身に付けていく年代をギャング・エイジという。

27.沈黙の春を刊行し、DDT等農薬を批判したアメリカの海洋生物学者はレイチェル=カーソンである。

28.以下の言葉、著作は誰の者か。

エミール⇔ルソー
風土⇔和辻哲郎
市民政府二論⇔ロック
文化と倫理⇔シュバイツァー
空想から科学へ⇔エンゲルス
逆立ちした世界⇔サン=シモン
ニューハーモニー村⇔オーウェン
最大多数の最大幸福⇔ベンサム


29.フランスのベルグソンは、人間をホモ・ファーベル(工作人)と呼んだ。

30.オランダのホイジンガは、人間をホモ・ルーデンス(遊戯人)と呼んだ。

31.ドイツのカッシーラーは、人間を象徴を操る動物と呼んだ。

32.ベーコンは、主著のノヴム・オルガヌムで「知は力なり」と名言を残した。

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